変種第二号

フィリップ・K・ディック

「変種第二号」より。

 

いまだ資本主義と共産主義、東西の冷戦が続く世界。

ロボットにロボットを量産させたら暴走して

人間そっくりなロボットを作って、創造者の人間までも

騙すように進化した。

 

この人間そっくりに作られたロボットがやっかいだ。

いかにも、同情、憐れみをひきそうな姿形。

大柄な傷病兵、やせ細った腕にテディ・ベアを抱いている

十三歳の子供、髪の毛の薄くなった色黒の兵士、

どれも相手を油断させ寝首を搔くための外見を持っている。

 

ロボットの人工頭脳が入っている頭蓋骨には

型番が入っている。

主人公は、変種第一号、第三号、第四号まで突き止めるが

変種第二号といえば・・・

 

ついには、ロボット同志でお互いを敵とし

争う皮肉な進化が待っていたという結末である。

創造した人間はおいてきぼり。

 

aiboも愛らしい姿形をしているが

実は家に入り込み、内部から破壊する

ロボットだったりして・・・

 

なんてね。